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家庭教師パロ!

馬鹿な子ほどかわいい



「い・や・だ」
「そうは言っても頼んじまったものは仕方がないだろ」
ルフィは珍しく、エースの言うことに反発していた。というのも、エースが言った内容がルフィに家庭教師をつけるということのためだ。何でもエースの高校頃の友達らしい。
「なんで家庭教師なんて今更いるんだよ!今まで通りエースが教えてくれればいいじゃんか!」
「だから言ってるだろ。俺が教えられない範囲だって」
人間誰しも苦手分野があって、得意な教科の中にも一つや二つ「その範囲は無理」という場所がある。今回のルフィのテストの範囲はエースの苦手なところが丸々出題される。
「今回限りだから。な?兄ちゃんだって出来れば教えてやりたいのは山々なんだ」
「じゃあ、そうすりゃあいいじゃん」
「だーかーらー」
その時、呼び出し鈴が鳴った。
「?誰か来たみたいだぞ」
「あ、もうそんな時間か」
時計を見たエースが少し慌てたように玄関へ向かう。
「え、まさか」
「話の流れ上、『家庭教師』が来たってことだよ」
「今日からだなんて聞いてねェ!!」
「言ってねえもん。お前、言ってたら逃げただろう?」
「当り前だ!!」
「・・・そんな堂々と言わなくても・・・。兄ちゃん、ちょっと悲しくなったぞ」
ペタペタと廊下を歩くとあっという間に二人は玄関に着いた。片開きのドアにはめ込まれた磨りガラスを透かして人影があるのが確認できる。
「なあ、どんなヤツなんだ?そのカテーキョウシ」
「ん?そうだなー。一言で表すならすげえ頭いいぞ」
「ふーん」
「あと、無類のかわいいもの好き?」
「は?」
「いや、正しくはモコモコしたものが好きだったな」
「全然わかんねェ」
「ま、会ってみるのが一番だろ」
最後に、とばかりエースがドアノブに手をかけながら言った。
「期間は今日からテストまでの一週間。毎日来てくれるそうだから、」
「逃げるなよ?」
外側から開けられたドアはの先にいた男はそう言って不敵に笑ってみせた。







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